昔 昔のお話です。鎌倉幕府があった頃のことです。

「おい、えらいおそがいことやのう。そんな おそがい鳥がいつ飛ん

でくるかわからんで。困ったのう。もう、仏様に頼むしかない。まあ、ど

うか助けてくだされや。仏様。神様。」

 よるとさわると村人達は、いつそんな化鳥が飛んでくるかとうわさ話

におびえていました。

なるべく、女や子供は外へ出るなと庄屋様が、お話がありました。

「どうしたもんかのう、どっかに退治してくれるえらいお人はおらっせんもんやろか。」

「そんな人はきっと おらっせんで、まあ外へ出んこっちゃ。くわばら くわばら。なんまんだぶ なんまんだぶ。」

村人達はうわさをしては、ふるえ上がっていました。

 

恵那手作り絵本の会